怒り

理不尽なことが生理的に本当に嫌いでそういう主題の作品にはあまり触れないようにしているのだけど、映画を観て、どうしようもない状況になった(借金とか失業とか離婚とか)大人が出てきたときには何とかその人の粗を探してそれが原因で彼はそうなったんだ、だから彼の行いが悪いんだ、だから私はそれをしなければ大丈夫だって安心しようとする。理不尽なことが嫌いなのは自分に同じことが起こり得ると思うと怖くて堪らないからだと思う。(こういう心理状況に名前がついているらしいけど何だっけ。)


だから子供とか、生まれたときからどうしようもない状況にある人の物語をみるとどうしても理不尽なことはあるって事実を突きつけられて辛くなる。自分は幸運だったなと心のどこかで思うけど、手放しで喜んで日々を過ごすことができなくて、自分がそういう立場だったらどうしよう、どう過ごせば幸せなんだろうと延々と考えてしまって落ち込む。

悩んでいても仕方ないのかもしれないけど考えることは必要で、未来は変わると信じることでしか未来は変えられないっていう事実に打ちひしがれず、いつか来るかもしれない自身の生活の変貌に、備えるしかないのかも。