たまごしいたナポリタン
スパイの妻みて正しい喫茶店に行った。
正しい喫茶店、タバコが吸えて柴犬がいてナポリタンの下に卵がしいている。
しかも柴犬はお客さんが連れてきているっていうのが良いよね。
スパイの妻の感想
ストーリー展開は別として愛よりはむしろ社会的な闇と人間の内面的な闇が見事に描かれた傑作と思う。
まず蒼井優の原節子みたいな演技と話し方、素晴らしい…あと衣装も可愛い〜
映画の中の女の子たちに憧れて真似して生きていきたい
CUREと同じように狂っているのはどっちか、と投げかけられるけどそれが異世界ではなく確かに過去に、現在も起きてることを実感して、今まで観たことのある黒沢清の世界の迫り来るような恐怖と違う逃げ出したくなるような怖さがあった。
正気が狂気だったことが当たり前だった戦争、ラストシーン突拍子のなさすらも現実。
(戦争を知らない私からしたら正義のために日本国民を犠牲にするのかと問い詰めていた蒼井優が大望を成し遂げる為に身内の剥がされた爪を見ても悲鳴一つ上げなくなった様はやっぱり狂っているとしか思えなくて、でもそれこそが狂った時代の中で正気だと、そっちの意味でも取れなくはない…としたらより救いがないな)
正義も狂気も伝播する、けどそれを意図することも阻止することも究極のエゴで、捕まった後フィルムを上映するシーンを単純な愛と感じて感涙しそうになったわたしは正義と幸福を天秤にかけたことがない甘ちゃんなんだなと、その後の蒼井優の演技を見て感じた。
2人が別れるシーンで流れた音楽と高橋一生の長いセリフがどうしておかしみを感じるものだったのかとずっと引っかかっていたのだけど、そういう事だったのかと。事実を知った「スパイの妻」は愛と裏切りのどちらを感じたのか、ずっと考えてしまうな。
そしてあの玄関、階段、場面の重なるような撮り方すごく良かった。小津安二郎を感じてしまうね。
12月の記事。